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赤べこからの帰り道。


空はすっかり夕焼け色に染まっている。


日中はあんなに暑かった空気も、少しひんやりとしていて気持ちがいい。


 


いつものように、妙や燕に見送られて、橋を渡って、川沿いの道を歩いていく。



ふと、前方の川原に見慣れた人影が二つあることに気がついた。



俺が憧れる赤毛の剣客と、その隣は当然・・・




(薫だ。何やってんだ?こんな所で・・・散歩か?)




二人は並んで川原に腰をかけて、川を眺めている。



だんだんと自分の足取りが二人に近づいていく。




ここから大声で二人に声をかけてやろうか・・・






と、息を吸い込んだが、思わずそのままその息を飲み込む。





よく見ると、薫の頭は剣心の肩に預けられている。



そして、剣心の腕は、しっかりと薫の腰に回されていた。






弥彦の足取りはそこでピタリと止まる。




(・・・・・長屋にでも寄っていくか・・・。)



そのままくるりと向きを変え、左之助の長屋へと、もと来た道を歩き出した。




その少年の背中を追いかけるように、無数の蜻蛉が飛びまわっていた。







___________________________
あとがき。

急に思いつきました。(笑)

弥彦が二人のラブラブ現場を目撃です。(笑)
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